REPORT
2025.03.13

株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン マーケティング部 衛藤智様

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株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン マーケティング部 ブランドマーケティングマネージャー
衛藤 智様

【衛藤様プロフィール】
2001年に同社へ入社し、20年以上に渡りブランドマーケティングの基盤となる広告制作、イベント、プロモーションの企画を担当。自ら自社の広告写真の撮影も行い、昨年はコロンビアがサポートしたエベレスト遠征隊にもカメラマンとして同行、6000m峰登頂。現在はアウトドア体験を持続可能なものにするため、地方自治体との協業でアウトドア体験プログラムの企画や、フィールドの保全活動を積極的に推進している。

趣味:スキー、フライフィッシング 他
ソウルスポーツ:野球
好きな大会:甲子園、箱根駅伝

コロンビアスポーツは米国ポートランドで創業されましたが、日本におけるビジネス戦略を教えてください。

コロンビアスポーツウェアカンパニーは、自然環境が豊かでアウトドアスポーツが盛んな場所として知られるアメリカオレゴン州ポートランドで1938年に創業しました。日本法人は1997年に設立し、約30年間にわたって、日本の市場で製品を展開してきました。
当社のブランドには、「高い山に登ることや、過酷な環境に身を置くことだけがアウトドアではなく、扉の一歩外に出れば、そこは無限のアウトドアフィールドである」というコンセプトがあります。そのため、国内においても、登山などの本格的なアクティビティ向けだけでなく、機能性やデザインを活かし、日常生活でも快適に過ごせる製品を提案することをミッションとしています。

札幌や北海道をどのように見ているでしょうか?

当社は、防寒・防滑などの機能を通じて人々に快適さを提供するアウトドアブランドとして、厳しい自然環境を持つ北海道には、設立当初から大きなポテンシャルがあると考えていました。その証として、札幌には直営店を4店舗展開しており、東京を除けば全国最多となっています。札幌はビジネスの拠点として重要であると同時に、ブランドイメージを発信する場としても重視しています。

昨年11月には札幌市と包括連携協定を締結しました。連携のきっかけや目指すことを教えてください。

参考URL:コロンビアスポーツウェアジャパンと持続可能な世界都市さっぽろの実現を目指す包括連携協定を締結しました
当社が生まれたアメリカ、オレゴン州(ポートランド市)と札幌は姉妹都市であり、当社も両市の名を掛け合わせた「SAPLAND(サップランド)」というウィンターシューズを展開してきました。こうしたご縁もあり、姉妹都市提携65周年を機に秋元市長が米国本社を訪問されたことが今回の協定締結につながりました。
協定の締結にあたり、市内の様々な場所を視察しましたが、札幌は大都市でありながら、広大で豊かな自然があることを改めて認識しました。当社のアウトドアブランドの知見を生かし、より多くの人に札幌の自然の魅力を伝え、楽しんでいただけるような取組を進めていきたいと考えています。

包括連携協定に基づき、優先的に取り組みたいことは?

取り組みたいことはたくさんあるのですが、まずは子供たちを含め、多くの市民にアウトドアを体験できる機会を提供したいと考えています。こうした取組を継続することで、アウトドアの楽しさを身近に感じてもらい、結果として当社のブランドにも親しみを持っていただければと思います。
また、札幌は多くの山々に囲まれた地域であるため、登山やアウトドアスポーツの安全啓発や山岳救助のサポートも重要なミッションと捉えています。さらに、植林や登山道の整備など、自然環境を守る活動にも札幌市と連携して取り組んでいきたいと考えています。

青少年山の家イベント「あそびばざ~る2025」アウトドア体験の様子
(青少年山の家イベント「あさびばざ~る」にてスノーシューハイクのワークショップを開催いただきました。左から2人目が衛藤様)

協定締結や様々な分野の連携事項の調整に関わってきた札幌市の官民連携の窓口に対する印象を教えてください。

ポートランド訪問を契機に、パートナーシップの協議を進める中で、国際関係の部署から官民連携の窓口となる(公民・広域連携推進室の)ご担当者を紹介いただきました。札幌市も官民連携の強化に取り組み始めた時期と重なり、スムーズに協定締結へと至りました。
札幌市役所は大規模な行政組織がありながら、窓口担当者が関係部署との調整を迅速かつ柔軟に行い、フットワーク軽く対応してくださった印象です。多くの部署から様々な連携のアイデアや提案をいただき、市の期待の大きさも伝わりました。私たちもその期待に応えられるよう、連携を深めていきたいと考えています。

官民連携が果たすべき意義をどのようにご覧になっていますか。

米国ポートランドでは、企業と自治体がパートナーシップを結ぶ枠組みは一般的ではありませんが、企業が地域に貢献することは自然な文化として根付いています。こうした取組が、企業と地域住民との強い連帯感を生み出していると感じます。
日本国内では、企業と自治体との包括連携協定が増えている一方で、実態が伴わないケースもあると聞きます。私たちは、大きな花火を打ち上げるよりも、地道な活動を継続することで市民や地域に持続的に還元できる形を目指したいと考えています。

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札幌市への期待やご要望があれば教えてください。

当社は、札幌市との連携を通じて、短期的な利益を追求するのではなく、相互に付加価値を生み出すことを重視しています。そのため、札幌市の皆さんには、パートナーシップを積極的に活用し、連携したい取組をご提案いただきたいと思います。
さらに、札幌市がハブとなり、他のパートナー企業とも協力して地域貢献できる仕組みを築くことで、より大きな価値を生み出せると期待しています。私たちもそのような取組に前向きに挑戦していきたいと思います。

インタビューを終えて

今回は、札幌市と包括連携協定を締結したコロンビア衛藤様にお話を伺いました。ポートランド市で実践されている企業の地域還元の考え方は札幌にとっても示唆に富むものでした。今後は、民間企業の皆様と共に、市民への還元も念頭に置いた取組を推進し、多様なステークホルダーが参画する官民連携を展開してまいります。

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