課題
札幌市指定ごみ袋は高密度ポリエチレンを使用し、年間約1億枚作成しているが、原材料費の高騰などが理由で作成経費が増加している。現状の強度を可能な限り維持しつつ、使用するプラスチック量や作成経費の削減につながる指定ごみ袋を作成したい。
課題の背景
- 札幌市では平成21年に家庭から出る「燃やせるごみ」「燃やせないごみ」の処理手数料を有料化しており、その手法として指定ごみ袋を市で作成し、市民に販売している。
- ごみ袋の作成経費は、ごみ袋の販売を通じて市民からいただいている手数料収入から賄っているものの、他に手数料収入を充てているごみ減量やリサイクルの取組にかかる取組を担保していく必要があるため、極力作成に係る経費を抑えていく必要がある。
- また、令和元年5月に国が「プラスチック資源循環戦略」を策定し、その中で指定ごみ袋へのバイオマスプラスチック使用が重点戦略として示されているが、一般的にバイオマスプラスチックは石油由来のプラスチックと比較して、製造に経費がかかる。
-
そのため、予算が限られる中で、将来にわたって安定的に指定ごみ袋の作成ができるよう、以下の条件を満たす素材や形状などを検討したい。
- ①作成費用を将来的に、現在と同等か抑えることができる。
- ②現状と同程度の強度を確保できる。
- ③作成に当たって石油由来のプラスチック使用量を抑えることができる。

課題の現状
- 事業者様へのヒアリングにより、バイオマスプラスチックの単価が通常のプラスチックよりも割高になるところから、指定ごみ袋へのバイオマスプラスチックの導入は見送っている。
- 指定ごみ袋は請負により作成しているが、作成に係る落札価格は、原材料費の増加などにより上昇しており、今後、限られた予算の中で作成していくことが難しくなってくる恐れがある。
- 指定ごみ袋は広く市民が使用し、生ごみなども入るものであるため、ある程度の強度が必要と考えている。
- 直近行った市民意識調査(令和5年実施)の結果では、指定ごみ袋に対する意見として「破けやすい」と回答した割合は7%(107回答/1520回答)。
- 作成枚数は約9,500万枚であり、作成費用は約3.6億円(令和5年度実績)
実現したい未来
プラスチック削減にも配慮した持続可能な指定ごみ袋制度の運用
募集概要
希望する提案の募集期間 | 継続的に募集中 |
---|---|
官民連携に期待する事項 |
素材や形状を工夫することにより、プラスチックを削減しつつ、安価に調達できるアイデア 実際に利用した市民の使用感等に関する調査への協力 |
各部署が想定する解決策の例 | 形状や素材の変更 |
各部署が想定する 民間事業者へのメリット |
素材や形状など、将来的な仕様変更に伴う入札機会の拡大 市の施策への協力による企業イメージの向上 |
各部署が 提供できるリソース等 |
過去の指定ごみ袋の仕様書等 |
提案事業者に求める専門性 |
プラスチックを用いたごみ袋等製造に関する知見やノウハウ バイオマスプラスチックやプラスチック以外の素材に関する知見やノウハウ |
検討経過・これまでに 実現したことのある施策 |
強度への懸念から、H21年に札幌市指定ごみ袋を導入して以降、厚さの仕様は変更していない。 バイオマスプラスチックについては、単価が通常のプラスチックよりも割高になることから、導入に至っていない。 |
想定する事業実施時期 | 協議が整い次第、随時実施 |
提案の選定方法 |
特に選定しない (提案内容が妥当であれば採用数を絞込まない) |
予算措置の可能性 | 予算措置の予定無 |
募集対象の提案内容 | 官民連携の提案のみの募集 (今後の事業等の方針や仕様を定めるために、テーマに関する官民連携の提案・アイデア等のみを募集) |
備考/その他参考情報 |
担当課 | 環境局 環境事業部 循環型社会推進課 |
---|---|
担当部署の事業の概要 |
持続可能なごみ処理の実現に向けた企画立案と廃棄物政策の統括 指定ごみ袋の製造及び保管配送に関する業務 |