北海道の魅力を伝える食中心のインバウンド事業
創業は2003年、札幌を訪れる観光客に地元発信のアウトドアブランドを提供する目的で、ストリート・アウトドアブランド「Naturalbicycle」とWeb/広告制作事業を立ち上げました。
洋服を購入する観光客をもてなしたいと考え、飲食店「アウトドアダイニング ミールラウンジ 狸小路店」を仲間と手作りでオープンし、今に繋がっています。
また、様々な業種のデザインコンサルティングをするうちに、「実際に事業を行った上で得た知識やデータ」をお客様に還元したいという思いから、店舗をショールームと考えて運営し、一つひとつ店毎にコンセプトを変えチャレンジを行っています。
現在では「ライフスタイルの提案」をテーマに、アパレルや美容、Webなど12の事業を手がけています。
中でも中心となるのが飲食とインバウンド事業。インバウンド事業は、食を通して海外の観光客に北海道の魅力を伝えていくことを主軸に置いており、東京、福岡にも店舗があります。


リーディング企業になるための必要なサポート
インバウンド事業の背景には、北海道の人口減に対応しないといけないという思いがあります。本当は札幌に住み続けたいと思っている人材も、活躍できる土壌がないと都心に移住してしまう。
札幌市も同じ考えで観光誘致をしているので、コンセプトはマッチしている認識です。
その切り口として食、観光、農業は有益な産業です。観光のバリューチェーンとなるので、それらをインバウンドに注ぐことで、他の事業も活性化していけると考えています。
上場支援コースは、地元を牽引するリーディング企業を目指して成長していくために、必要なサポートです。5年以内というルールですが、できれば期限に係わらず早期に達成できればと思います。
上場は自分たちだけでやり遂げられるものではなく、地域の方々の応援も必要です。ネクストリーディグ企業に認定してもらえたことは、そうした応援の契機になりますし、また前に進むための原動力にもなると感じています。

札幌を支持してくれている国への店舗展開も
デザインは、既存のものを一度壊して、本質を見つめ直して再構築するもの。
ただ単純に格好良いものを作ることじゃない、というのが私たちの考えです。これまでの習慣やルールで変えられないと思っていることを、札幌からデザインやITの力で変えていきたいと考えています。
実際、今取り組んでいるインバウンド事業も、過去の観光や団体ツアーを再構築したスタイルです。
旗艦店となる札幌・すすきのの「ジャパニーズビュッフェダイニング【伝】(でん)」は、旅行ツアーでも利用できる500席の大型店舗。短い時間で北海道をまるごと楽しめるよう、北海道の味覚を提供しつつ、映像を流すなどエンターテイメント性も持たせています。
また、これからは札幌とインバウンド事業を支持してくれている旅行者への恩返しの気持ちも込めて、彼らの国に店を出すアウトバウンド事業もデザインしていきたいですね。
日本1億人だけでなくアジア45億人に向けて、札幌にいながらにして何ができるかを考えるのが、やりがいでありテーマです。


クリエイターや経営者が活躍できる土壌づくりに挑戦したい
大学在学中に同級生デザイナー3人で起業した同社。
最初の頃は苦労も多く、札幌はクリエイティブ事業で食べていくことがまだまだ難しい街だと痛感したといいます。
「でも能力の高い人はたくさんいる。だから私たちは〝才能を最大限に生かす環境をつくる〟を当社のコンセプトにしました」。
事業を通して、クリエイターや経営者が活躍できる土壌を作っていくことが、山本さんたち創業メンバーの本懐です。
