代表インタビュー

福山浩司氏の写真
ベル食品株式会社付加価値向上コース
代表取締役社長 福山 浩司
道民の日常の食卓を
美味しく彩り続ける
北海道のソウルフードメイカー

COMPANY PROFILE

ジンギスカンにラーメン、スープカレー。札幌の街とともに育ってきたベル食品は、北海道で長く親しまれてきた郷土食を家庭で手軽に再現できる調味料を独自に開発。本格的な味わいにこだわった約160種の自社商品は、北海道の食文化を家庭の食卓から支え続けています。また、近年は北海道の飲食店や生産者の看板メニューのレトルト化にも力を注いでいます。

道民に愛され、食卓に笑顔の花咲く喜びに勝るものなし

私たちの創業者は、1954年に日本で最初の市販用ラーメンスープ「華味」を、2年後には日本で最初の市販用焼肉のたれでもある「成吉思汗(ジンギスカン)たれ」を世に送り出し、それがいつしか北海道の家庭の味として親しまれるようになりました。その定番中の定番を超える味を北海道の食卓にお届けしたいと、今も月に1度、新商品開発会議を実施。毎年、時代のニーズとトレンドを意識した10数種類の新商品を世に送り出しています。

もちろん、その全てがロングセラーになるわけではありません。それだけに、地元の人に美味しいと認められ、日常の食卓に笑顔が生まれるようなヒット商品ができた時ほど嬉しいことはありません。何にも勝る喜び、やりがいを感じます。これにより、開発を支えている社員にも利益の還元ができ、社内にまた新たな開発に向かう力も満ちてくるのだと感じています。

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札幌市民の家庭の味である商品群
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ロングヒット商品である「成吉思汗たれ」は、札幌市内の工場で作られている
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「成吉思汗たれ」を普及するために貸出していた、歴史あるジンギスカン鍋

全国、アジア、世界へ北海道ブランドを広めたい

インバウンドの増加によって、北海道とアジア諸国との関わりが密接になっている昨今。私たちは、それに先駆けて2013年にベトナムへ進出しました。まだ、あまり日本の調味料が出回っていなかったベトナムを拠点にアジアの調味料メーカーとして世界へ販路を広げたいという想いからです。

また、海外向けの土産品として、北海道の牛乳を使ったロングライフのスイーツを開発し、さらにさまざまなスイーツを生み出すべく開発中です。年々、多様化するインバウンドに対応できるよう、アニマルフリーのラーメンスープやスープカレー、ジンギスカンのたれなどの開発も始めています。

これからも、時代の風を読みながら、安全安心で美味しい食品づくりに取り組む「北海道のソウルフードメイカー」であり続けたいと考えています。

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スプレッドやプリンなど、新商品の開発にも力を入れている

地域の食材、企業を生かして札幌の経済を豊かに潤す

私たちが目指すのは、原料の調達、雇用をできるだけ地元で賄うこと。最終的にはそのコストが北海道の経済に還元され、札幌市の税収にもつながります。さらに今後は、地域企業と協働した商品づくりに積極的に取り組み、地域経済をもっと盛り上げていきたいと常に考えています。商品づくりで得た利益をできる限り地元へ還元することが、私たちができる一番の地域貢献です。

また、弊社の看板商品である「成吉思汗(ジンギスカン)たれ」を用いながら、北海道遺産・ジンギスカンについて親子で学ぶ幼稚園食育出張講座も開催。札幌の未来を担うお子さんたちに道民食、ジンギスカンを通して食の楽しさを伝えています。

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食育教室の様子

伝統のパイオニア精神で北海道の新しい魅力を開拓したい

「北海道の美味しいものを全国の食卓に届け、笑顔にしたい。戦後まもなくの食糧難の時代、ベル食品の創業者たちは大いなる志とともに1947年に創業しました。それから77年の歳月を重ね、札幌市民に親しまれる食品メーカーになりました。

とはいえ、全国レベルで比較すると、売り上げは本州の大手食品メーカーと比べてまだまだ小さく、原材料の高騰や本州までの運送費の兼ね合いもあり、価格競争では太刀打ちできません。弊社のモノづくりの付加価値を向上させることが、その土俵に上がるための近道と考え、この札幌未来牽引企業創出事業への参加を決断しました」。
そう語る福山社長が目指す付加価値とは、健康志向の高まりや時代のニーズにマッチし、価格にこだわらず欲しいと思ってもらえるプレミアム商品をつくること。

「これから、札幌市の応援もいただきながら、先達から受け継いだパイオニア精神を生かし、新しい北海道を表現できる自社商品づくりに取り組んでいきます」。

企業ロゴの画像
ベル食品株式会社
ジンギスカンのたれ、焼肉のたれ、ラーメンスープ、スープカレーの素、めんつゆ、レトルト食品などの調味料や食品の製造・販売
設立年:1958年
社員数:147名