採用活動の優位性に期待し進出
現地採用に加え、UIターン採用も
順調に進んでいます。
アフラック
常務執行役員 日本社チーフ・インフォメーション・オフィサー(CIOJ) 二見 通 様
2016年4月、BCPの観点から本社機能の一部を札幌へ移転し、「札幌システム開発オフィス」を設立。首都圏と同レベルの業務を行うことで、システム開発におけるリスクヘッジを実現します。
Q.本社機能の移転を決めた経緯は?
札幌移転の目的は、事業継続のための体制強化です。当社のIT部門は東京都内にありますが、万が一首都圏で大きな災害が起きた場合にも、保険会社として業務が継続できるよう、危機管理の一環として移転を決めました。札幌拠点の業務内容は、IT分野の中でも契約管理システムや営業支援システムなどの新規開発と保守開発。業務の一部を担うのではなく、基本的には東京と同じ業務ができるような体制にしています。
Q.移転先に札幌を選んだ理由は?
全国主要都市の中でも相対的に災害が少ないことが大きな魅力でした。また、札幌は大学の数やIT系の優秀な人材が多く、中途採用にも有利であると考えました。さらに、われわれが移転先でビジネスを順調に行っていくためには、地元行政からの協力や連携が必要不可欠であり、行政の手厚いサポートも大きな決め手となりました。
Q.進出に際して不安なことはありましたか?
現地で採用が想定通りに進むかどうかという不安はありましたが、実際には、札幌市や北海道からの支援もあり、採用は順調に進んでいます。現在、新規採用25名と、東京からの転勤43名の合計68名の体制となっています。
札幌の方々は、真面目で知識も高く、仕事に対する向上心も高いと感じています。さらに人員を増やし、2017年中に100名体制を目指すためにも、地元での新卒採用をスタートさせたいと考えています。
Q.札幌への転勤について、社員の方の反応はいかがでしたか?
最初は戸惑っていた社員もいましたが、通勤時間が短く、札幌の恵まれた生活環境のなか、プライベートでも充実した生活を送れることに大半の社員が満足しています。また、小さな子どもがいる社員の中には、むしろ札幌で子どもを育てたい、と自ら希望する者もいました。
最近では、東京の社員向けに“札幌通信”という札幌での暮らし情報のメルマガ配信にも取り組むなど、札幌ライフを満喫しているようです。
Q.UIターン採用も積極的に進めているそうですね。
札幌オフィスで新規採用した25名のうち、約4割は道外からのUIターンです。首都圏には、「北海道へ戻りたいけれども、自分に合った仕事が見つけられず戻るのが難しい」と考えている人がたくさんいると思います。当社は、そういった方にとって、魅力ある札幌の企業になっていきたいと思っていますし、首都圏で行われるUIターンフェアなどのイベントにも積極的に参加していきたいと考えています。また、行政にも、ぜひ多くの人を北海道に呼び戻すための施策を打ち出してもらいたいですね。
- 本社の所在地:
- 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル
- 札幌の所在地:
- 札幌市中央区北1条西2丁目1 札幌時計台ビル
- 事業内容:
- 生命保険業
取材日:2017年1月